先週は、体調不良のため、ブログをお休みさせて頂きました。
体調が回復しましたので、いつも通り、投稿させて頂きます。
インデックスファンドと言えば、「日経225」、「TOPIX」、「S&P500」、「NYダウ」などに連動するファンドが代表的な商品です。
今回は、個性的なものを取り上げてみたいと思います。
基本的にインデックスファンドは、参照する指数に連動することが目的です。
従って、その指数が下落すれば、インデックスファンドも下落します。
また、アクティブファンドは、ベンチマークを如何に上回るかというのが評価のポイントになりますが、インデックスファンドは、参照インデックスとの乖離が如何に小さいかということが評価ポイントになります。個人的な印象では、大手運用会社で残高が一定水準以上のものは、パフォーマンスに大差はないように感じています。
従って、投資家目線では、ファンドを選ぶことよりも、どのインデックスを選択するかの方が重要になります。指数に連動することが目的ですから、冴えない指数を選べば、冴えないパフォーマンスに連動することになります。パフォーマンスが優れなければ、運用会社の運用の巧拙というよりは、そのインデックスを選択したことが原因と考えるべきと思います。
投資対象が広い順番で、代表的なインデックスの特徴を確認してみます。
◆グローバル株式:MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
全世界をカバーするインデックスです。先進国が約9割、新興国が約1割の比率です。
米国の比率が約60%、続いて日本、約5%、英国が約4%というウエイトです。
◆先進国株式:MSCIコクサイ・インデックス
22の国と地域で構成され、米国の比率が約74%、英国、カナダが約4%を占めています。
日本が入っているものと入っていないものがあります。
◆新興国株式:MSCIエマージング・マーケット・インデックス
新興国株式の代表的なインデックスです。中国が約30%、インドが約15%、台湾が約14%と、アジア地域のウエイトが高いことが特徴です。
◆S&P500指数:米国のS&P500指数です。
米国を代表する500の企業からなる指数です。
それぞれの中身を見ると、米国の指数で無くとも、株式時価総額最大国の米国の比率が高くなっていることがわかります。(新興国株式インデックスを除く)ここ数年、低コストのインデックスファンドも多く誕生し、投資対象となるファンドには事欠かなくなりました。
余談ですが、私の記憶では、以前、インデックスファンドでも信託報酬がそれなりに高いケースや場合によっては、販売手数料がかかるケースもありました。今でも対面の銀行や証券会社では、販売手数料のかかるケースがあるのかもしれません。ネット金融機関のシェアが高くなってから、一般的には、販売手数料無料で信託報酬も非常に低い商品が主流となってきていますね。
さて、前置きが長くなりました。
個人的に個性的と感じるインデックスファンドを紹介してみます。
■米国株式配当貴族(野村AM、三井住友トラストアセットAM)
野村インデックスファンド・米国株式配当貴族 | ファンズアイ (funds-i.jp)
S&P 500 配当貴族指数という指数に連動するファンドで、野村アセットや三井住友トラストアセットが設定しています。この指数は、S&P500指数構成銘柄の内、基本的に25年以上連続増配をしている企業を対象としたものです。必ずしも、高配当と言うわけではありません。組入れ上位銘柄には、なじみのある銘柄は少なく、一般的な知名度がある銘柄は、IBM位でしょうか?過去1年のパフォーマンスは、5.3%(2023年5月末基準)です。どちらかというと、値上がりを目指すというよりは、リセッションやリスクオフの局面では、相対的に強いディフェンシブ的な立ち位置と感じています。信託報酬は、0.55%(税込み)です。
■S&P Kenshoインデックス(三菱UFJ投信 eMAXIS Neoシリーズ)
投資のインフラに“革新”をプラス。ノーロード・インデックスファンドeMAXIS Neo(イーマクシス ネオ)
S&Pの子会社であるKensho社が設定した各種インデックスに連動するファンドです。
特徴としては、様々なテーマ型のインデックスがあり、アクティブファンドよりも低廉な信託報酬負担で投資可能という点です。ファンドも多様で、「自動運転」、「バーチャルリアリティ」、「宇宙開発」、「電気自動車」、「ナノテクノロジー」、「クリーンテック」、「ロボット」、「遺伝子工学」、「ドローン」、「ウエアラブル「、「フィンテック」、「水素エコノミー」、「コミュニケーションDX」などが設定されています。(2023年6月現在)マンスリーレポートを通じて、どのような企業が組み込まれているか、どのようなパフォーマンスなのかを確認することが可能です。もちろん、確認は事前にしておきたいところです。
パフォーマンスが一番高い「バーチャルリアリティ」の過去1年の騰落率は、20.4%です。(2023年5月末基準)
類似のテーマ型アクティブファンドとの組入れ銘柄の違いなども参考になりますね。
信託報酬は、0.792%(税込み)です。
■NYSE FANG+指数(大和AM)
iFreeNEXT FANG+インデックス / 大和アセットマネジメント株式会社 (daiwa-am.co.jp)
こちらのファンド、及びインデックスは、以前のブログで紹介したものです。
「FANG」とは、フェイスブック(Facebook(Meta Platforms))、 アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)、ネットフリックス(Netflix)、グーグル(Google (Alphabet))の頭文字をつないだもので、それに加えてエヌビディアやテスラなど10銘柄が組み込まれています。グロース色の強い銘柄で、集中投資ですから、良いときは良く、厳しいときは厳しいパフォーマンスになる傾向が強いと思います。アクティブファンドでも上記の銘柄を組入れているケースが多く、信託報酬の水準を考慮すると魅力的に映ります。
5月末基準の過去1年の騰落率は、50.0%です。テスラやエヌビディアの株価が上昇しましたしね。尚、信託報酬は、0.7755%(税込み)です。
■SOX指数(ニッセイAM)
<購入・換金手数料なし>ニッセイSOX指数インデックスファンド(米国半導体株)|投資信託のニッセイアセットマネジメント (nam.co.jp)
こちらのファンドも以前のブログで紹介しました。
SOX指数とは、「PHLX SEMICONDUCTOR SECTOR指数」といい、米国上場の主要な半導体関連30銘柄 で構成されている株価指数で 「フィラデルフィア半導体株指数」とも呼ばれており、半導体の設計や製造、流通、販売などを手掛ける 銘柄で構成されています
AMDやエヌビディアが組み込まれています。
このファンドは、設定間もないので、過去1年の騰落率はありませんが、好調な出足となっています。
信託報酬は、0.1815%(税込み)で、かなり低い水準ですね。
今回、紹介したインデックスは、やや個性が強いため、コアのS&P500指数インデックスに加えて、アクティブファンドの代替というような位置づけのような気がします。
自分自身で経済のトレンドを読み、投資するには、効率的な商品かと思います。
他にもユニークな商品はあるのですが、純資産残高や運用実績のある運用会社を選択することが大事だと思っています。
次回は、今回に関連しますが、「最近、買った投信の話」の予定です。
当ブログは、毎週金曜日に更新予定です。
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