2024年も残すところ、僅かとなりました。
皆さんの投資成果は如何でしたか?
今回は、個人的な投資に関する反省を紹介したいと思います。
結果的に、私にとって、厳しい一年になってしまいました。
短期の日本株取引(デイトレード)についてと新NISAの失敗談についてコメントします。
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◆短期の日本株取引(デイトレード)
デイトレードとは、短期の株式取引を指し、基本的には翌日以降に持ち越さない取引のことを言います。多くの場合、信用取引(証券会社から資金を借り、株券を借りてレバレッジをかける取引)を前提としています。
SNS上で、デイトレードで大きな資産を形成された方のコメントを目にすることがあります。但し、個人的な印象では、継続して勝ち続けるのは、かなり難易度が高いように思います。松井証券のレポートを拝見すると、個別銘柄の売買で勝率は50%超の方が多い一方、人数比率では勝っている方の比率は50%を大きく下回っています。これは、ひとつひとつの取引では勝率が高いものの、トータルでは大きな負けが影響してマイナスになっていると推測します。特に人気銘柄の中で、人数比率においてプラスの投資家比率が40%を下回っています。
実際に取引をしてみると、高速売買が主体で、PCのクリックでは対応できないような価格変動が頻繁に発生します。良い結果を生み出すこともありますが、予想外の値動きで損失が拡大することの方が多いように感じます。特に売買代金の大きな人気銘柄の場合、ヘッジファンドや様々なプロの投資家が参入し、非常に価格変動がボラタイルになりがちです。
価格変動が大きい故に、利益を伸ばせない、損失が拡大するという傾向があるように思います。
結果として、個人的にも人気銘柄のデイトレードでは辛酸をなめた一年となりました。
特に最近は、中国への輸出規制の関係からの半導体株の急落をダイレクトに受けてしまいました。
むしろ、人気があまりない銘柄を中期保有(数週間から数ヶ月)するつもりの取引の方が良好な成果でした。
今後は、無理な取引は控えようかと思っています。
株式市場の高速売買に関しては、
かつて証券会社で株式の自己売買(ディーリング)をしていた方々が勝てなくなって部門が閉鎖されたこと、証券会社OBの方が信用取引を始めて、数ヶ月で撤退されたこと等、耳にしました。
また、日本株の値動きも先物主導で、特段の材料無しに乱高下することが頻繁にあります。
ヘッジファンド等の売買と推測しますが、何故か、午後から急落することや謎の急騰なども見かけます。私を含め、個人投資家はこれらに翻弄されることが多いと感じます。
以前と比べて、信用取引の敷居が低くなり、初心者の方でも参入しやすくなりましたが、安易に大きなポジションを保有することやSNS上の無責任な銘柄紹介に影響されないことを意識して頂きたいと思います。
◆新NISAの大失敗
ご存じの通り、2024年から、保有期間の無期限化、投資枠の拡大など制度変更が行われました。以前のブログで紹介させてもらった通り、個人的には、半分になってもより大きな上昇が期待できる資産を選好するとお伝えしました。
ところが、早速、新制度初年度から大きなダメージを負ってしまいました。
具体的には、米国株のスーパーマイクロコンピュータ(SMCI)という銘柄です。
春頃に銘柄を知り、ネットで情報収集を行い、海外大手運用会社のファンドの組入れ上位になっていることやネット証券のアナリストの方の話を聞き、投資に至りました。
当初は、順調だったものの、状況は急変しました。
まず、空売りファンドのレポートで、株価は約50%下落しました。が、NISA枠でもあり、成長性のある企業が存続すれば、問題無いと判断し、継続保有しました。
更に追い打ちが襲います。
最近、同社の監査法人が契約を破棄することに至り、上場廃止のリスクが顕在化しました。
空売りファンドのレポートの時から更に50%程度下落、株価は当初の1/4になりました。
紙切れになるよりは、現金化の方がマシという悲しい判断で損失確定売りを行いました。
監査法人が確定しないと、決算公告ができず、上場廃止のリスクが高まります。
日本企業でもややもすると、企業の不祥事などで上場廃止になる銘柄もありますが、米国の場合は、制度面の違いもあり、より慎重に対応する必要を感じました。
運が悪かったというのは、事実ですが、空売りファンドのレポートが出た後、参考にしていた運用会社のファンドからも組み入れ銘柄に名前が消えていました。そのタイミングで売却すれば、良かったのですが、なにせNISA枠だったため、損益通算ができない点、課税の無期限化と言う点から、躊躇してしまいました。特定口座であれば、速やかに売却したと思うと残念です。
NISAの特徴として、大きなメリットがある反面、損失確定に大きな心理的な壁があることを、再認識しました。「課税対象期間が無期限だから、いつか株価が戻れば良いや!」という意識です。通常の投資判断と別のファクターが意思決定に影響を及ぼしました。
米国では、次期大統領にトランプさんが確定しました。
前回の言動を思い起こすと、波乱含みのことが多かった印象です。
賢明な政策運営を期待します。
次回のブログは、「金融系資格について」の予定です。
当ブログは、毎週金曜日に更新予定です。
金曜日が休日の場合は、お休みします。
いつもながら、投資に際しましては、自己責任でお願いします。
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