私見、何故、資産運用が重要なのか?

 

前回のブログでご案内しましたが、noble principle としてのブログは今回が最終回となります。長きにわたり、ご愛顧、頂き、深謝申し上げます。

今後については、別途、検討したいと思っています。

 

さて、日本の経済史を振り返ると、高度経済成長時代は、終身雇用、経済成長、高金利などの時代背景がありました。国全体が経済成長している環境でしたから、毎年、収入が増加し、三種の神器と呼ばれた耐久消費材の普及も一気に進みました。「今日よりも明日が、今年よりも来年が豊かになる」という期待が精神的に明るい時代を反映していたように感じます。また、少子化とは無縁の世界でしたから、年金の受給水準も現在と比較すると信じられない金額だったようです。

 

自然体で経済のパイが大きくなっていた時代ですから、毎年、豊かになっていく実感があったようです。小手先の少子化対策ではなく、このような時代背景から、人口も自然増となりますね。

 

さてさて、現在は、良くも悪くも大きく経済環境が変わりました。

閉塞感を感じている人も少なくないと思います。

 終身雇用自体が前提とならない雇用環境になってきましたし、大手企業に就職できても一生、安泰という時代ではなくなってしまいました。最近でも、日産自動車やパナソニック、三菱電機、オムロンなどの希望退職募集の報道もありました。そもそも、PCやスマホなどの普及で、働き方が変わりましたし、今後は、人口知能(AI)普及によって、人手が不要な仕事も増えてゆきそうです。

 

その一方、日本の財政悪化から、今後も増税が考えらえます。また、少子高齢化の進展から、社会保険料負担の増加も避けられないと思います。確定拠出年金(iDeCo)やNISAが、導入された背景には、年金原資に限りがあり、個人個人で、足りない分を準備してねという意図を感じます。

 

これらを踏まえますと、今後は、安定し、且つ十分な収入の確保が不透明になってきています。また、確実に税負担や社会保障負担は、増加すると考えられるため、手取りベースで、収入が増加するのは、なかなか、難しくなってくるかもしれませんね。

 

また、12月に日本銀行は利上げをしました。

為替が円安方向のため、金利差縮小による円安阻止の背景が大きいように思います。

今年も様々な商品の価格が上昇し、円安も一因となっています。

 しかしながら、需要過多のインフレというよりは、供給サイドの問題が大きいように感じます。利上げをしても、円安が止まらず、且つ物価上昇も継続すると、借り入れをしている企業や個人の金利負担だけが増加することになってしまいます。心配ですね。

確かに利上げで預金金利は上昇しますが、物価上昇率に追いつかない水準だと、実質、目減りすることになります。預金金利が仮に1%として、インフレ率が3%であれば、事実上、預金の価値は、年間▲2%となります。

現金はもちろん、目減りしますが、預金であっても、インフレの悪影響は逃れられません。

 

本題です。

以上のような不透明感のある世界では、一定程度の資産運用は必要になってくると考えます。「何に投資をするか?」という課題はおいておいても、資産を保全する必要が高くなっていると思います。ここ数年は、投資環境に恵まれ、株式であれ、不動産であれ、金などのコモディティであれ、良好なパフォーマンスとなりました。成果の上がった方も少なくないと思います。その一方、想像以上に、資産運用に興味のない方も多いようです。

NISA口座を作っても投資していないとか、確定拠出年金の内容が預金だけだったりとかの話を聞きます。

 

ある程度の年齢になると、資産を取り崩す必要が出てくると思いますが、若い方には、是非、投資経験を積んでもらいたいと思います。数年に一度は、大きな経済的なショックがあります。但し、超長期で見れば、世界の経済成長は続いていきます。(人間の欲望がある以上ですが、)経済紙などを通じて、金融リテラシーを高めることで、大きな経済の方向性も見えてくると思います。

 

以前と比べて、金融商品や金融機関の利便性は、もの凄く、良くなっています。

1990年代には、海外の株式に投資できる投資信託は、ほとんど、なかったと記憶しています。また、ネット証券の誕生で、金融商品へのアクセスも容易になってきました。

投資信託も以前は、販売手数料で3%以上負担するケースが多かったですが、現在では、ネット金融機関では無料のケースがほとんどです。

 

これらのインフラを生かすも殺すも、個々人の意思次第だと思います。

将来の資産形成に向け、皆さんにご加護があることを祈念します。

 

最後まで、ご拝読、ありがとうございました。