住居は戸建てが良いか?マンション(区分所有)が良いか?

 

 以前、「自宅は、賃貸と所有についてどちらが良いか?」というブログを掲載しました。

今回は、戸建てとマンション(区分所有)について考えてみたいと思います。

基本的に自己所有という前提です。

 

結論としては、「個々人の価値観に依存する」です

身も蓋もありませんね。

 

但し、双方に留意点がありますので、それらを判断材料として確認してみたいと思います。

 

 

【戸建て】

 

《メリット》

 

・月々の管理費や修繕積立金がかからない(将来の修繕に備えた資金計画は大事です)

・基本的に自由に立て替えやリフォームが可能(地域のルールや高さ制限などを除く)

・駐車場のコストがかからない(厳密に言うと、固定資産税はかかります)

・庭がある場合、菜園や植物の栽培などができる

・音のトラブルが少なく、管理規約による制限がない(地域のルールがあるケースも)

 

 

《デメリット》

 

・2階建て、3階建てだと、高齢になると、階段の上り下りに負担が生じる

・管理費はかからないが、定期的な建物のメンテナンスが必要

・修繕が生じた際に、大きな出費が発生する可能性がある

・基本的に管理会社が無いため、トラブルの際、対応してくれる業者の確保が必要

・戸締まりが面倒

・大規模マンションのような共用施設がない

・ゴミ収集が毎日ではない

・地域のコミュニティに参加する必要がある(メリットを感じる方もいるかもですが、)

・町内会費などがかかるケースがある

・自動車が必要になるケースが多い(保有コスト負担、高齢者の運転事情などの課題)

 

 

【マンション(区分所有)】

 

《メリット》

 

・基本的にフラットなので、屋内や室内の移動に物理的な負担が少ない

・売買価格の情報が得やすい

・比較的、プライバシーが保たれやすい

・立地の良いケースが多い

・自動車を不要とする選択肢もある

・セキュリティが充実している(オートロックや防犯カメラなど)

・共用施設や設備がある(ゴミ捨て場、宅配ボックスなど)

・機密性が高い

・売却や賃貸に転用しやすい

・管理会社に様々な要望が言える

・ゴミ捨てが毎日できるケースもある

 

 

《デメリット》

 

・駐車場や管理費、修繕積立金の負担が生じる

・駐輪場などにもコストがかかる

・機械式立体駐車場やエレベーターなどのコストが高い

・間取り変更など(リフォーム)に制約が生じる

・区分所有者が多いため、建て替え決議などの際、権利関係が複雑になる

・音の問題が生じやすい

・管理規約がある(メリットとも言えますが)

・ダメな管理会社の場合、コストに対してサービス、管理が不十分

・築年数が経つと、経年劣化で水回りの修繕が必要になる

・修繕積立金不足のケースで、大規模修繕に追加の費用負担が生じるリスクあり

 

 

双方を比較すると、一長一短ですね。

 

一般的には、戸建ては郊外の立地が多く、マンションは利便性の高い中心部に所在することが多いと思います。買い物や通院などは、中心部の利便性が高いですね。また、マンションは、共用部分やセキュリティ維持のためのランニングコストを負担することによって、利便性を確保するという側面もあります。その際は、費用対効果が妥当かどうかの判断が必要になります。

 

また、住宅ローンでマンションを購入した場合、毎月のローン返済額だけを重視しがちですが、上記の通り、修繕積立金や管理費、駐車場などのランニングコストの負担も考慮しなければなりません。更に、世界的なインフレが進行している昨今、それらのコストが上昇してきています。このような状況を踏まえて、返済計画を立てたいものです。

 

一方、戸建ての方ですが、こちらは毎月の修繕積立金や管理費は、負担せずに済みますが、自己判断で必要な修繕を行う必要が生じます。この場合、想定以上の費用がかかる可能性もあり、マンションにおける修繕積立金的な資金の確保が重要になってきますね。マンションの場合は、長期修繕計画があるケースが多く、それに基づいて大規模修繕が実施されますが、それもご自身で対応する必要があります。

 

また、人生のステージごとに、どちらが快適かという視点も重要だと思います。

 

一定の年齢になると、利便性の高さやバリアフリーの重要性が高まり、階段の負荷などが生じるため、フラットなマンションの方が好ましいケースが多くなると考えられます。

免許返納などの計画がある場合も、公共交通機関の充実した利便性の良い立地が好ましいですね。

一方、子育て世代では、間取りの自由が効き、環境の良い戸建てという選択肢も視野に入ります。

 

「終の棲家」という言葉がありますが、我が国の経済情勢や家族構成の変化、地域の栄枯盛衰などを考慮すると、これからは世代のステージごとに住み替えや転居も視野に入れた考え方も大事になってきていると思います。これは、住宅に限りませんが、固定的に物事を捉えると、時代の変化や環境の変化に対応できなくなることもあり得ますので、柔軟な思考が必要ですね。

 

 

次回は、今回のテーマに関連する、「マンション(区分所有)に感じる課題」についてお伝えします。

 

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